2004年12月11日(土)放送
大塚 博堂大分県別府市出身。1976年、32歳の時に日本フォノグラム(フィリプス)から1stシングル「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」でデビュー。
          このときの宣材にはプロフィールと共に次のように記されていた。
          『大塚博堂という素晴らしい実力派の新人を紹介させていただきます。
          彼は、自分でメロディーを作り、その世界を自ら歌いあげるシンガーソングライターです。人生の年輪があります。
          ハートフルなメロディーと抜群の歌唱力で愛を謳いあげます。やさしさと温かさに包まれた男のロマンを通して、青春と人生を語りかけます。
          そこには、今まで誰も足を踏み入れることのなかった新しい世界があります。32歳のシンガーソングライターをあえてデビューさせることに、
          私たちスタッフは、大きな意義を感じます。
          今、世の中が失いかけているものを大塚博堂の歌で少しでも食いとめようと思うのです。一人でも多くの人に彼の歌を聴いてもらいたいと切に思います』と。
          この年ラジオ関東(現RFラジオ日本)主催、横浜文化体育館で行なわれた横浜音楽祭での熱唱は聴くもの全てのものが大塚博堂の世界に引き込まれたと
          言っても過言ではないだろう。
          “ダスティン・ホフマン”とはご存知あのサイモン&ガーファンクル「サウンド・オブ・サイレンス」のメロディでお馴染み映画『卒業』で演じたベンジャミンの事を歌っている。
          
          結婚式の行われようとしている教会のガラス越しに「エレーン!」と叫ぶベン・・・。(エレーン役/キャサリン・ロス)
          ベンに気付いた彼女も、 思わず「ベン!」と絶叫するのだった

        ベンは、花嫁を略奪し、 十字架でドアを開かないようにして二人で手に手を取って教会から逃げ出す…
          1967年公開された『卒業』のあのシーンが浮かんでくる。
          
          そして翌年1977年3月5日にリリースされたのがこの2ndシングル『過ぎ去りし想い出は』
          同時にリリースされたアルバムには「旅でもしようか」「娘をよろしく」ほか数々の名曲が収録されている。
          この後「めぐり逢い紡いで」をはじめ数多くの名曲を世に送り出したが、1981年(昭和56年)5月18日37歳の若さでこの世を去っている。